池のような露天風呂で全身をいやす
草津のシンボル“湯畑”から徒歩で約10分、まんじゅうや土産物屋が並び観光客でにぎわう西の河原通りを過ぎると、溶岩がゴロゴロ転がり煙のあがっている荒涼とした河原に行きつく。湯川に沿って至るところから50度以上の温泉が毎分1,400リットル湧き出す西の河原公園だ。泉質は強い酸性のため河原に草木は育たない。園内は石畳で歩きやすく整備されており、「瑞祥の池」「琥珀の池」などエメラルドグリーンの美しい輝きを放つ温泉の池もある。公園内には真っ赤な鳥居がひときわ目をひく「穴守稲荷神社」が。境内の砂は“招福の砂”と呼ばれ持ち帰ってそれぞれの場所にまけばご利益があるといわれている。園内最奥部にあるのが西の河原露天風呂。男女合わせて500㎡もある露天風呂はそのすばらしい開放感が人気。池のようなお風呂は混雑とは無縁。周囲の山々や緑を見ながらの入浴は最高だ。秋は紅葉、冬は雪見、夜は満点の星と何度も訪れたくなる。源泉は緑がかった透明の湯で、草津温泉の中でもマグマに近い高温。湧出温度は94~5度と高いので加水しているがそれでもなめると塩辛く、濃度は濃い。お風呂はかけ流しで奥に行くと湯けむりをあげて落ちている温泉の滝が見える。お湯を楽しむことが目的なため体を洗う場所はないが、日々の忙しさを忘れて疲れをいやすには最高の風呂だ。