街中の温泉が100%源泉かけ流し
渋温泉は長野県北部の山深い町にあり、一帯が湯田中渋温泉郷と呼ばれる古くからの温泉郷。温泉王国と呼ばれる長野県のなかでも湯量と泉質が豊富で、ホテルや旅館など36カ所の宿泊施設と“外湯”と呼ばれる共同浴場の温泉はすべて100%源泉かけ流しだ。源泉によって成分も異なり、鉄分の多い褐色の湯や白濁、緑がかった湯などさまざまな温泉が味わえる。
「九湯めぐり」で満願成就
渋温泉といえば9カ所の外湯をめぐる「九湯めぐり」で知られる。渋温泉街の旅館やホテルに宿泊している客は無料で九湯すべてを利用することができ、それぞれ源泉や効能が異なる外湯を楽しめる。おすすめは別途、祈願手ぬぐいを購入してまわる「厄除け巡浴外湯めぐり」。1番の初湯から9番の渋大湯まで順番に入りながら手ぬぐいにスタンプを押し、最後に温泉街を見下ろす「渋高薬師」へ参詣してスタンプをもらうと満願成就となるというもの。
街並み散策や野猿公苑など観光スポットも充実
大正時代から昭和初期に建てられ増改築を繰り返した多くの木造建築の建物は、レトロな街並みを今に残している。浴衣と下駄で散策する人が多く、昔ながらの日本の温泉街の雰囲気を体験することができるだろう。渋温泉から3kmほどのところにあるのは「地獄谷野猿公苑」。野性のニホンザルが猿専用の露天風呂に入浴する姿を見ることができる場所で、外国人観光客に大人気の観光スポットとなっている。