戊辰戦争の爪あと残る城跡
奥州関門の名城といわれていた白河小峰城は、結城親朝が小峰ケ岡に城を構えたのをきっかけに、江戸時代の1632年に完成した平山城だ。1868年に戊辰戦争で焼失したものの、1991年に三重櫓が、1994年には前御門が木造にて復元され、それ以後は白河市のシンボル的存在となっている。この白河小峰城は、なんといってもその壮大な石垣が見ものである。石垣の奥に、三重櫓と前御門が見え、戦いから城を守る当時の工夫や努力も垣間見える。石段を登り本丸まで出れば、街を一望できる小高い展望台も。三重櫓には入ることも可能。三重櫓が再建された際に使用された古木は、戊辰戦争のときに激戦地となった場所にあった杉の木。その古木には、数箇所には弾痕が残っており、当時の戦場の激しさがうかがえる。当時の様子を細部まで再現した櫓内は、幕末の歴史に思いをはせながら見学できる。城内公園には、阿部家・結城家の資料を展示した「白河集古苑」や、お土産などの購入が出来る「二ノ丸茶屋」がある。白河小峰城は、東日本大震災で被災し、長らく再建のため立ち入りが禁止されていたが、2015年から再度入城が可能になった。しかし、2015年7月現在も一部は工事中となっている。
白河の魅力溢れる名所
12代目の白河藩主であった松平定信が湿地帯に水を貯めて作った庭園の要素を持った「南湖公園「は、国の史跡名勝に指定され、松、楓、桜が四季折々の美しい景色を作り出す。奥州三古関のひとつに数えられる「白河関」も有名。芭蕉などの歌人たちの歌にもたびたび登場する。