修復を重ねながら保存されてきた美しい城跡
霞ヶ城跡には、様々な城としても魅力的な建造物がある。現在の二本松市内である箕輪村山王寺山のご神木を用いて作られた楼門「箕輪門」は、戊辰戦争によって燃え尽きてしまったが、1982年に再建された。また、その戊辰戦争で若くしてその命を犠牲にした二本松少年隊の像や、国の史跡でもある幕政改革の指針が刻まれた「戒石銘」など、東北の戦いの中心地、またはその周辺であった二本松城の歴史をうかがえる貴重な歴史的建造物がある。また、二本松市の指定有形文化財である「洗心亭」は、もともと霞ヶ城内にいくつか存在した茶室のひとつ。倒壊した後、再建、移築を経て今に至っている。歴代藩主丹羽家が祀られている「丹羽神社」、戊辰戦争の直前まで銃の練習を続けていた場所には戦った隊員たちの顕彰碑などもある。そして、二本松城跡として国の史跡に指定されている本丸跡は、優れた石工集団による作業によってきめ細やかに美しく造られていたという。後に、その石工集団の末裔たちにより再度修復され、今も当時の面影を残す美しい城跡である。その他にも、戦場で城をいかに守るかと工夫や苦労を重ねたことを感じられる石垣のあとや、歴史的人物の碑などを見ることが出来る。
桜だけでなく、自然の溢れる城跡公園
桜の名所としても知られる二本松城跡。公園内を桜が埋め尽くす春は特におすすめだ。また、藤、アヤメ、あじさい、オオウバユリと１年を通して花々が美しい。秋の紅葉も見もので、公園内の豊かな自然は散策にもってこい。滝も何箇所にも点在し、城跡公園内はいつも訪れるものを癒してくれる。
