大通りが「踊り」で埋め尽くされる三日間
毎年8月5日から8月7日まで三日間開催される「花笠まつり」は、東北を代表する大規模な祭りとして日本全国で有名である。威勢のよい「ヤッショ、マカショ!!」の掛け声が高らかに響き渡り、「花笠音頭」の歌に合わせ和太鼓が勇壮に鳴り響く。会場になる町の大通りは、一糸乱れずに踊る群舞で埋め尽くされ熱気に溢れる。美しく飾られた山車を先頭に、県花「紅花」をあしらった帽子のような「花笠」を持つ踊り手によるパレードが行われ、花笠を軽やかに回しながら踊る姿は優雅。その踊りは、山形県を流れる最上川を渡る爽やかな風と、水田の稲穂の揺れを表現している。また、踊りの音楽「花笠音頭」は、土木作業をする際に、みんなで調子を合わせるために唄われた歌が原型だと言われている。花笠踊りには、山形の歴史や美しい自然の風景への思いがこめられ、市民が一体となって作り上げる盛大な夏祭りである。
「飛び入りコーナー」に参加し祭りの興奮を体感!
子供から大人まで、様々な団体が参加する踊りのパレードをながめるだけでも十分に楽しいが、参加して踊りを楽しみたい人には「飛び入りコーナー」が設けられている。パレードのゴール付近(市役所前)に設けられた飛び入り参加のコーナーでは、パレードには参加せず、その場で踊る「輪踊り」が楽しめる。また、パレードの最後尾に「飛び入りコーナー」のプラカードを見つけたら、それがパレードに参加するチャンスだ。いずれも踊りの先生が指導してくれるので、初めてでも心配なく参加できる。「祭り」を通じて土地の文化や芸能を体験できる楽しい機会になるだろう。