自然の中で歴史も文化も
歴史、科学、文化、動物と公園なのにさまざまな楽しみ方ができるのが、上野公園の特長。もともとは寛永寺の境内だったが、明治時代に日本で初めての公園のひとつとして指定された。寛永寺、東照宮と境内の桜を中心とした公園だったが、その後博物館や動物園、美術館ができ、自然だけなく文化も楽しめる場所になった。中心施設の噴水公園のあたりにはカフェなどもでき、ゆっくり休むこともできる。また近くの東京国立博物館には国宝87件含む約11万4000件の展示品がある。質・量ともに日本一。特別展を除けば写真撮影もできる。
上野公園の四季の楽しみ方
機会があれば季節ごとの風景に合わせて博物館や美術館、動物園などを訪れたい。3月下旬~4月上旬、桜の時期になると、上野公園は日本のメディアに必ず取り上げられる。通路の両側に並ぶ800本の桜は何度見ても素晴らしい。満開の休日には100万人が訪れる。桜の下での宴会は格段に楽しい。7月中旬~8月中旬にかけては、不忍池の蓮が見ごろを迎える。直径50cmはある葉が池一面を覆う様子は涼しげで壮観だ。11月中旬~下旬は、園内のイチョウ並木を中心に数百本のケヤキやモミジが色づく。不忍池の真ん中にある弁天堂では毎年9月に「巳成金大祭」が行われる。このお祭りでしか手に入らない「巳成金」という小判をお財布に入れておけば貧乏とは無縁になるのだとか。1月中旬~2月中旬、上野東照宮の境内では冬ぼたんが楽しめる。約40品種、600本が公開される。上野公園の隣には東京都内で最初にできた温泉・水月ホテル鴎外荘だ。寒い冬に訪れた際にはぜひ立ち寄りたい。