鉄壁の防御で知られる名城
長野県東部にある上田城は1583年、徳川家康に恐れられたといわれる戦国武将、真田昌幸によって建てられ、徳川の大軍を2度にわたり退けた名城として知られる。上田城に天守閣はなく、かつての城には櫓が7基あった。現存する西櫓と中を見学することができる北櫓、南櫓の3基が残っており、いずれも長野県宝となっている。北櫓、南櫓は隣接する上田市立博物館との共通チケットで中を見学することも可能だ。南方の尼ヶ淵に面した断崖や城の柱石として据えた高さ約2.5m、幅約3mの大石など、平城ながら防御設備のすばらしさは歴史好きや城マニアにも人気が高い。
桜や紅葉の名所としても人気の上田城跡公園
上田城跡を公園として整備した上田城跡公園は桜の名所としても知られ、ソメイヨシノやシダレザクラなど約1000本の桜が咲きそろう。4月上旬から下旬には「上田城千本桜まつり」が開催され、地元のグルメや夜桜のライトアップなどが楽しめる。園内には樹齢100年をこえる木もあるけやき並木の遊歩道があり、毎年10月下旬から11上旬には「上田城けやき並木紅葉まつり」が開かれる。日本夜景遺産にも認定された遊歩道のライトアップや甲冑試着体験など歴史を堪能できるイベントとなっている。
伝説の残る真田神社
上田城跡公園内には真田神社があり、勝負運にあやかりたいと多くの人が訪れる。神社の奥には直径2m、深さ16mの真田井戸と呼ばれる井戸があり、城の北にある太郎山のふもとまで続く、秘密の通路として使われていたという伝説も残っている。