湾に浮かぶ島々が作り出す海の絶景
仙台の北、太平洋沿いの入江にある美しい景勝地「松島」。古くから日本三景のひとつとされ、特別名勝に指定される絶景は、多くの旅人の心を鼓舞し続けてきた。青く光る松島湾の海に大小様々な島が浮かび、小島に茂る鮮やかな松の緑、波に打たれむき出しになった白い岩肌など、自然の作り上げた荒々しさが残る景勝美は、日本情緒が溢れ、豊かな四季、時間の移ろいなど様々な表情に満ち、見る者に特別な印象を残すだろう。
松島に残る多くの史跡
松島の見どころは海に浮かぶ島々の景勝だけではない。古い時代に建てられた名刹が多く残り、絢爛豪華な歴史を語り続ける。仙台藩初代藩主伊達政宗が、豊臣秀吉から譲り受けた茶室を移築し、歴代藩主の納涼や観月の場として利用した「観瀾亭」、9世紀に開かれ、後に伊達家の菩提寺となった「瑞巌寺」、秘仏の五大明王像を安置する「五大堂」、朱塗りの橋を渡り、僧侶の修行の場であり、死者供養信仰の場である岩窟の島「雄島」など、多くの史跡散策が楽しめる。
陸から見ても海から見ても美しい風景
松島の楽しみ方は様々である。絶景を望むならば、松島湾に浮かぶ260の島々を一望できる4大ビューポイント「松島四大観」、また、桜の季節には花と島の絶景を楽しめる「西行戻しの松公園」などが有名。松島湾の島々をもっと間近で楽しむならば、遊覧船に乗って周遊クルーズを楽しむことができる。また、レンタサイクルもあるので松島海岸沿いをサイクリングなども気持ちがいいだろう。また、月見の名所で有名な松島だが、夜だけでなく朝焼けや夕焼けの風景も格別。ゆっくりと時間をかけ、刻々と表情を変える松島を楽しみたい。