京都屈指の「伽藍づら」東福寺
京都の寺院は京都五山といって5つの有名な寺が格付けされている。そのうちのひとつが東福寺だが、それ以外にも臨済宗の寺院には寺院の特徴を現した禅づらと呼ばれるものがある。高さ22メートルある三門は国宝に指定され、日本で最古の現存する禅宗寺院の三門だ。また禅堂も現存する日本最古の禅堂。さらに渓谷を利用し建てられている東福寺の方丈と開山堂をむすぶ橋廊である通天橋は、東福寺の中でもとくに有名な建設物。 東福寺は「伽藍づら」と呼ばれている。伽藍とは寺院や寺院の主要建設物をまとめて意味する。東福寺は本堂、方丈などの主要伽藍を中心とし、龍吟庵、霊雲院など、25箇所の塔頭で成り立っている。国宝である三門や、重要文化財に指定された禅堂、十三重塔、客殿などの歴史的建造物を見て回るのも楽しい。また、赤い砂で作られた珍しい枯山水の石庭や、霊雲院や退耕庵のうつくしい枯山水石庭、25ヵ寺の塔頭など観光名所が満載であるのも東福寺の見所。
東福寺の自然を楽しむ
伽藍づらとして有名な東福寺だが、その庭園もとても有名である。東福寺の方丈北庭はそのユニークな模様と苔と敷石との美しい調和で知られている。これは昭和に人気を博した重森三玲の作品。 また東福寺といえば紅葉の名所である。紅葉の名所の多い京都だが、その中でも一番美しく人気の高い名所のひとつであるといっても過言ではない。通天紅葉と呼ばれ、黄金色に輝くのが特長である。特に、渓谷に建てられた通天橋から見える紅葉は大変美しく、秋には多くの観光客でにぎわう。境内には訳2000本のかえでが植えられているが、通天もみじと呼ばれる葉が3つにわかれた三葉かえでが有名。また方丈にはせり出したバルコニーのような場所があり、そこからは紅葉とともに通天橋を眺めることも出来、紅葉の季節を楽しむには絶好の観光スポットだ。