126店舗もの店が連なる錦市場
京都市の真ん中に位置する錦市場は長さ390メートル、126店舗もの店が連なる大きな商店街だ。その歴史は400年と長い。冷蔵庫などがなかった昔の京都では、人々は地下水を利用して食材を冷やしていた。1615年に江戸幕府(当時の政府)から魚問屋の称号が認められると、錦市場は魚市場として成長をとげ、1927年に京都中央卸売市場が出来たのをきっかけに今の姿へと変化してきたのだ。 錦市場には、魚をはじめ京野菜などの生鮮食品、京都の代表的な食品である漬物、おばんざい(京都の言葉でお惣菜のこと)を扱う老舗がそろっている。京都ならではの食材は、「京の台所」である錦市場でなんでも揃えることが出来るのだ。一時期はスーパーや百貨店などの影響で活気を失いかけたがその確かな品質や食材の豊富さで今では観光客のみならず、京都の地元の人々に愛されている市場である。
錦市場でおいしい京都を味わう
和食がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、今話題の「和食」 寿司や天ぷらなどが有名だが、日本国内でも「京料理」はひとつのブランドとして確立している。豆腐、魚や京野菜などを素材のおいしさを活かして調理。また見た目や雰囲気も重視され、まさに五感で楽しむのが京料理。京料理を扱う老舗も利用する錦市場には、京都のおいしいものが集まっているのだ。見ているだけでも楽しめる市場だが、試食なども豊富に用意されているので、京都の本物の味を体験してみて欲しい。京名物の漬物や優しい味付けの出し巻き卵などお気に入りの和食を探すのも愉しい。