祇園で日本の伝統芸能に触れる 京都らしさといえば、多くの観光客は、舞妓や芸者を思い浮かべるだろう。着物を着、お座敷で舞を踊る芸者の姿は映画などでもよく見られ、京都の代名詞のひとつといえる。祇園はそんな風景を残す、京都でも人気の観光スポットである。
まず、祇園のメイン通りである花見小路通りを歩いてみよう。花見小路は、建仁寺から京都の中心地四条へと続く通り。両脇にお茶屋や甘味どころ、料亭などが並ぶ。舞妓さんや芸妓さんが踊りを披露する祗園甲部歌舞練場がある。ゆったりとあるいて探索するだけで楽しめる祇園だが、祗園甲部歌舞練場の隣にあるショースポット「ギオンコーナー」もおすすめ。ここでは華道や茶道などの日本の伝統芸能と、舞妓さんによる京舞が鑑賞できる。
歩いて楽しむ祇園
祇園白川と呼ばれる新橋通りと白川に面する地域を歩いてみよう。祇園白川はお茶屋といって芸妓・舞妓さんたちが通うお店が連なった石畳の続く、趣のある通り。お茶屋のあるこの通りでは舞妓さんたちの姿もちらほらと見受けられる。夜にはこの通りも、料亭の暖かな灯りで雰囲気が違い、京都らしい古風な風景が楽しめる。特に新橋通りを中心とした地域は祇園新橋と呼ばれ、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている。
祇園祭
忘れてはいけないのが京都の風物詩のひとつである祇園祭である。祇園祭とは毎年7月1日から1ヶ月続く、祇園にある八坂神社の祭礼である。京都が都だった平安京の時代に、たびたび襲った疫病。疫病神を沈めるために田楽や山鉾を持ち、町を練り歩いたことが祇園祭の始まりである。平安京の時代から1000年以上もの間、京都の人々に守られていた伝統行事である。特に、7月中旬に行われる宵山(よいやま・飾られた山鉾が四条通り・烏丸通りなどに飾られる)山鉾巡行(山鉾が四条通りなどを練り歩く)は、豪華な飾りをつけた山鉾を見るために多くの観光客や地元の人々でにぎわう。この山鉾行事はユネスコの無形文化財にも指定され、京都でも1番の賑わいを見せる祭りである。7月に京都を訪れる際には是非祇園祭の活気を体験して欲しい。