繁栄した城下町に残る遺構の城跡
江戸時代に、南部藩主の居城「盛岡城」の城下町としての歴史をもつ街、盛岡。豊かな穀倉地帯が広がり、南北に通る街道と北上川の水運など、交通の便にも恵まれ繁栄した。しかし、藩制は廃止にともに、1874年に盛岡城の天守を含むほとんどの建物は取り壊され、およそ240年続いた城は廃城となった。その後、1906年に近代公園の先駆者と言われる長岡安平(ながおかやすへい)の設計により公園として整備され、市民が集う都市公園として生まれ変わった。園内の随所に歴史の香りを残し、美しく積まれた石垣が往時の姿を今に伝え続ける。
四季を通じて花が咲き続ける優雅な公園
冬が消えて春が来ると、様々な花が公園を彩る。およそ100本の梅が植栽される梅林では3月下旬から4月上旬に見ごろを迎え、重厚な石垣を背景に美しく咲き誇る。また、4月下旬には200本の桜が咲き春爛漫となる。その後も、初夏を彩るサツキ、夏まで楽しめるバラ園など、花の季節が長く続く。やがてカエデが色づく秋、再び雪の降る冬まで、一年を通して飽きることなく美しい風景で楽しませてくれる。
市民や観光客が集い憩う、様々なイベント
都市公園として広々とした敷地を持つ盛岡城跡公園では、一年を通して多くのイベントが催される。さまざまな花の祭りの他にも、9月に開催される野外音楽イベント「いしがきミュージックフェスティバル」や、12月の雪のキャンドルが美しい「もりおか雪あかり」など、市民と観光客が交流をしながら楽しめる催しが多く開かれ好評を得ている。