天然記念物や鍾乳洞など見どころの多い上帝釈エリア
帝釈峡の中でも人気の高い上帝釈には観光スポットが多い。国の天然記念物に指定されている「雄橋」は全長90mの日本一の天然橋で大正時代まで実際に使用されており、高さ40mの下部が長い年月をかけて浸食されてできた橋。スイスのプレビシュ、アメリカのNatural Bridgeとともに世界3大天然橋の1つに数えられている。雄橋の300m下流にあるのは「断魚渓」。約3億年前に形成されたといわれ、下流の魚が上れないほどの勢いがある急流だ。無数にあると言われる鍾乳洞を代表する、奥行き200mの鍾乳洞「白雲洞」は鍾乳石などが自然のまま保存されており神秘的な雰囲気。
中国地方屈指の紅葉スポット、神龍湖エリア
下帝釈にある神龍湖周辺には登録有形文化財である真っ赤な神龍橋を含む3つの橋があり、湖を1周できる散策コースもある。湖からは遊覧船や水陸両用車で両岸にそびえる断崖や奇岩が眺められる。カヤックツーリングはカヤックでしか行くことのできない「雌橋」が見られると人気だ。神龍湖を眼下に眺めることができる「矢不立城址公園」から見る帝釈峡は絶景と言われている。
手付かずの自然が残る穴場の下帝釈エリア
遊歩道が整備された上帝釈や神龍湖周辺とは対照的に荒々しい自然が残る下帝釈。「下帝釈幻の鍾乳洞」は総延長740mが確認された広島県で一番長い鍾乳洞。予約必須でガイドがいないと入れないが、世界でも3例しか見られないカルサイトテーブルなど珍しい造形が豊富に残されている。