茅葺き屋根の民家が立ち並ぶ宿場町
本を伏せて開いたような形の屋根が特徴の茅葺き屋根の民家。屋根は、すすきやよしなどイネ科の多年草が使用されて作られており、きれいに切りそろえられた断面や美しい外観に、作った人々の技術と苦労が見て取れる。福島県南会津郡にある大内宿は、な茅葺き屋根の民家が街道の両脇にずらりと立ち並んでいる。もともとは、江戸時代に参勤交代や、廻米の輸送のために利用された下野の国(現在の日光今市)から会津をつなぐ会津西街道の2番目の宿場として利用されていた。当時の大名や旅人たちも、ここ大内宿場で体の疲れを癒していた。ほとんどの民家が、お土産屋や食事処または民宿となり、今では農業から観光産業へと変化を遂げた大内宿。現在は、この美しく厳守されてきた町並みと茅葺き屋根の景観を守るため、伝統的な茅葺き屋根の技術習得や、継承に町全体で力を入れているという。
四季ごとの日本の伝統行事も伝えてくれるイベントの数々
1年を通して様々なイベントで観光客に四季を運んでくれる大内宿。花の香りが春を知らせると、日本の伝統的な文化であるこいのぼりが空を泳ぎ、観音様祭りが行われ、菖蒲の花が夏の訪れを教えてくれる。夏祭りや盆踊りなど、日本らしさを際立ててくれることだろう。イチョウの輝く秋や、雪景色の続く町並みもおすすめ。2月に行われる「大内宿雪まつり」では雪で作られた灯篭に灯りが灯ると、なんとも現像的な風景が現れる。