全国に名を馳せる、商売繁盛の神様
豐川稲荷は正式名を「豐川閣妙嚴寺」と称する曹洞宗の寺院。「稲荷」と言うと狐をまつった神社と思われがちだが、豊川稲荷にまつられているのは、「枳尼真天」と呼ばれる、インドの古代民間信仰に由来する仏教の女神。いつしか日本古来の稲荷進行と習合し、稲荷神と同一視されるに至った。豊川稲荷はおよそ、600年前の室町時代に開創。今川義元、織田信長、豊臣秀吉、大岡越前守忠相、渡辺崋山などの武人・文人達の信仰を集めたという。 さらに江戸時代には庶民の間で、商売繁盛・家内安全・福徳開運の神として、全国に信仰が広がった。
金運がアップすると言われる、パワースポットへも出かけよう
御本殿を参拝したら、ぜひその奥へと足をのばしてみよう。両脇に白いのぼりが並ぶ細い道を進むと、目の前には無数に並ぶ狐の像が。その数は1000体以上に及び、様々な表情の狐たちは見ているだけで飽きない。そしてこの地は、金運アップのパワースポットとしても有名。霊狐塚のすぐ側で、人々が群がる岩を目にすることだろう。この岩の隙間には訪れた人が入れた硬貨があり、それを木の枝などでうまく取り出せるとお金持ちになると言われている。そのお金はお守りにして1年後にお金が儲かったら、お礼としてその何倍かの硬貨をこの岩の隙間に隠しに来るのが習わしだという。
お稲荷さん参拝のあとは、稲荷グルメに舌つづみ
東京や名古屋と並び、いなり寿司発祥の地とされる豊川市。豊川稲荷へと続く参道には、いなり寿司のお店が並ぶ。店舗ごとに異なる味わいのいなり寿司を、食べ比べするのも楽しい。ほかにも、油揚を使ったB級グルメがいっぱい。中でも人気は、ハンバーガーのバンズ(パン)部を油揚げにした「おきつねバーガー」だ。香ばしく焼き上げた肉厚の油揚げに、パリパリのレタスをシャキシャキの玉ねぎとサクッと揚げたとんかつをサンド。軽食にちょうどいいボリュームで、食べ歩きにもぴったりだ。