東京湾岸の自然再生を目指し誕生した都市公園
1989年の開園以来、葛西臨海公園は東京湾に面した大規模都立公園として人気が高い。81万平方メートルの広大な敷地は5つのゾーンに分かれ、樹林や散策路、日本最大の観覧車がある「芝生広場ゾーン」、公園中央に設けられた「水族館ゾーン」、野鳥観察のできる「鳥類園ゾーン」、他にも海辺の風景が美しい「人口渚」など見どころは様々。この公園は、東京湾沿岸の汚染や埋め立てにより破壊された自然環境の再生を目的に再開発され、今では東京23区で珍しくなった動植物が園内の森や池に生息している。様々な昆虫や海洋生物のほかに、170種の鳥類が確認され、渡り鳥の中継地にもなっている。
世界初マグロの群泳が見られる水族館
「葛西臨海水族園」は、東日本で最も人気のある水族館だ。世界初、外洋性の魚の群泳を実現したドーナッツ型の大水槽には、大きなクロマグロやカツオがダイナミックに泳ぐ。また、100羽を超えるペンギンが水中を生き生きと泳ぐ姿が人気の水槽など、世界中から集めた海の生き物や東京湾近海の魚たちの展示など好評だ。
人口渚と自然の風景
「人口渚」は東京湾岸の浜の風景を楽しむ人気スポットだ。東と西に分かれた「西なぎさ」は、初夏は潮干狩り、夏は水遊びをする家族でにぎわい、夕暮れの風景も美しくロマンチック。また、東京ディズニーランドや、東京湾アクアライン、富士山などが一望でき、東京独特の渚の景色が「日本渚100選」に選ばれた。一方「東なぎさ」は、環境保全ゾーンであるため立ち入りが禁止されている。自然生物のサンクチュアリとして守られ、人と自然の共生を目指す公園づくりが営まれている。