”江戸っ子“の街、神田
神田はよく“生粋の江戸っ子”の街と呼ばれる。“江戸っ子”とは、さっぱりとした性格、気前もいい、そんな粋な江戸(東京)生まれ、江戸(東京)育ちの人を例えた言葉だが、江戸の町人文化が栄えた神田の人々には、今でもその気質が受け継がれている。古い物の良さを大切にしつつ、新しいものにも目がない。いかにも”江戸-東京人“らしさにあふれ、活気にあふれている。 神田にはさまざまな風景を持つエリアがあり、歴史的建造物が残る地区、新しいオフィスビルや大学が並ぶ地区、”本屋街、楽器街、スポーツ用品街が並ぶ地区“など、イメージも変化に富む。しかし、それらが違和感なく存在できるのは神田ならでは。5月に開かれる神田祭は”江戸っ子“神田の人々の大切な祭りだ。江戸時代から続く江戸三大祭りのひとつであり、日本三大祭りとも言われる神田祭は、住人の誇り。町をあげておおいに盛り上がる。
特徴あふれるそれぞれのエリア
ひとことで“神田”と言ってもその町の範囲は広い。秋葉原に近く、神田明神や湯島聖堂など史跡散歩が楽しめるエリア、淡路町周辺の戦前からある古い家屋のそば屋や鍋料理屋が残る古き良きグルメタウンエリア、御茶ノ水周辺のロシア風建築の歴史ある聖堂、ニコライ堂(重要文化財)が美しく、大学が集まる学生街エリアは楽器街としても有名。また、神保町周辺の日本屈指の古書、専門書が集まるエリアには、スポーツ用品専門店のビルも並ぶ。このように神田は、古さと新しさが共存し、観光としての楽しみもさながら、こだわった趣味を持つ人々のニーズに応えるショッピングタウンとしても有名だ。
日本の古書を探すならここ
神保町エリアの靖国通りに沿って多くの書店がならぶ本屋街。大通り沿いだけでなく、路地までもある書店は、その多くは古書店で、江戸時代の骨董古書を扱う店も多い。浮世絵、版画、古地図、さらには医学、武術、科学に関する本も揃える古書専門店もある。店主と相談しながらの本さがしも良いが、山と積まれた古書から自分好みの本を見つける宝探しも楽しい。 秋には町をあげて“神田古本まつり”が開催され、100店舗、100万冊以上の古書が並ぶ。全国から多くの本好きが集まり、一日中本探しに没頭する。この近辺には”喫茶店“と呼ばれる小さなカフェが、いくつもひっそりと隠れているので、うまく見つけて入るのも楽しいだろう。小さな店でコーヒーを飲みながら、買ったばかりの本を開き、疲れた足を休めるのも”本の街、神田“らしく、おすすめの過ごし方だ。
英語HPがある古書店
江戸時代の古書 大屋書房
浮世絵、美術書 山田書房
浮世絵専門店 東洲斎