国の重要文化財に指定されている神社
隠岐諸島の1つ、隠岐の島の玄関口、西郷港から車で約5分のところにある玉若酢命神社。1793年に建てられた本殿には隠岐を開拓した神、玉若酢命がまつられている。わらぶき屋根など、“隠岐造り”という独特の建築様式で建てられた本殿、随身門、旧拝殿はともに国の重要文化財に指定。隠岐造りの神社としてはもっとも古く、素朴ななかにも威厳のある建造物だ。国指定の天然記念物である八百杉は、県下一の杉の大木で隠岐三大杉の1つ。樹高38m、樹齢は2000年をこえる。
隠岐3大祭りの1つ「御霊会風流」
毎年6月5日にはこの地に伝わる「御霊会風流」という神事が執り行われる。隠岐の3大祭りの1つで、島内の各地から神馬があつまり、数名の男たちにひきいられて参道をかけ上がる勇壮な祭りだ。流鏑馬やみこしなどの行列もあり、多くの人でにぎわう。
伝統的な牛突きを見ることができるモーモードーム
玉若酢命神社から約2kmはなれたところにあるモーモードームでは牛突きが行われている。牛突きとは、一般に闘牛と呼ばれているもので、1221年に都での権力争いに敗れて隠岐に流された後鳥羽天皇が、子牛が角を突き合わせる姿を見て喜んだことが始まりとされる隠岐名物だ。体重が1トン近くもある牛同士が突きあう取り組みは迫力満点。観光用に定期的に開催されるほか、年に3回、牛突きの大会も開かれている。