有田で発展を遂げた伝統のやきもの
佐賀といえば「やきもの」の伊万里焼・有田焼で世界に名を馳せている。元々は豊臣秀吉の朝鮮出兵で陶工を朝鮮半島から連れて帰ったのがはじまりで、佐賀藩の大名も例外なく陶工を連れて帰った。有田に定住した陶工たちが李朝様式から中国様式、染付、白磁、青磁といったさまざまな手法を試し、磁器が発展していった。1646年には酒井田柿右衛門らが、赤、緑、黄などの絵の具で文様を描く赤絵付けに成功し、日本初の色絵磁器を生み出した。1650年に東インド会社が有田焼を買い付けたことから、ヨーロッパの貴族を中心に人気を集め、有田焼は通称「伊万里焼」あるいは「伊万里」と呼ばれるようになった。400年の歴史を持つ伊万里・有田焼は、白く美しい磁肌に華やかな絵付けで、伊万里市、有田町では日用食器から美術品まで豊富な品揃えに出会うことができる。
伊万里・有田焼を楽しむ
「有田ポーセリンパーク」ではドイツのツヴィンガー宮殿を再現した建物に有田焼ギャラリーや登り窯、有田焼体験工房や土産店など、焼き物のテーマパーク。「有田陶磁の里プラザ 有田焼卸団地」は高級品からポップなものまで24店舗が並ぶ有田焼のショッピングモール。「柿右衛門窯」は人間国宝の14代目作品はもちろん、歴代の柿右衛門作品が並び、展示販売も行っている。「大川内山鍋島窯跡」は三方を山に囲まれ、山水画を思わせる独特の風景が広がる300年の歴史を持つ鍋島藩の秘窯。「有田陶器市」は、ゴールデンウィーク期間中に開催され、500もの店が並び全国から100万人が訪れる。