貿易商たちの邸宅をそのまま保存
国指定重要文化財の旧グラバー住宅・旧リンガー住宅・旧オルト住宅を中心に、市内に点在していた6つの1860年代の洋館を移築復元した施設。長崎を愛して暮らしていた貿易商たちの邸宅がそのまま保存されており、邸宅内は当時の生活様式が再現されている。グラバー邸は日本最古の木造洋風建築で、武器や船舶を扱う貿易商であったスコットランド出身のトーマス・ブレーク・グラバー氏の住宅。日本の再建に外国人商人としての立場を超越した活躍を見せ、多くの日本の若者の海外勉学の旅を斡旋していた。また、日本の近代科学技術の導入に貢献し、造船、炭鉱、水産、鉄鋼、造幣、ビール産業の分野を開拓した。グラバー邸の夫人部屋の廊下の天井には、窓のない隠し部屋があり幕末の志士が出入りしていたと言われ、グラバーは幕末の維新に貢献した歴史の黒幕としても知られる。 グラバー園は長崎独特の地形を生かした坂道に建てられており、邸宅の庭からは長崎港や稲佐山を一望できる絶景ビューも楽しめ、園内には四季折々の花が植えられている。季節限定で夜間ライトアップも開催され、ロマンチックな雰囲気が楽しめる。特に夏季(7月下旬~10月上旬頃)は、園内でビアガーデンが開催され、1860年代の景色と現代の美しい長崎の夜景を見ながら開放的な雰囲気で食事を楽しめ、週末には音楽ライブなども行われる。園内では英語、中国語、韓国語対応のオーディオガイドのレンタル可能。