ミシュランも認めた温泉地
長野県北部にある野沢温泉には30以上の源泉があり、古くから地域住民の生活に深くかかわってきた。なかでも中心的な源泉地で野沢温泉のシンボル「麻釜(おがま)」は国の天然記念物に指定。90度近い温泉が毎分500リットルも湧き出し、住民が温泉で野菜などを茹でる様子は今でも見ることができる。ミシュラングリーンガイドジャポンにて温泉地として長野県唯一の2つ星を獲得し、海外からも認められた温泉だ。
外湯やスパなどさまざまな楽しみ方
野沢温泉の名物と言えば外湯めぐり。外湯とは温泉街にある13カ所の共同浴場のこと。すべて100%源泉かけ流しの温泉で、最も大きい大湯は湯屋建築の風情ある建物で撮影スポットとしても人気。外湯以外に2つの日帰り入浴施設もある。あつ湯、ぬる湯、露天風呂を備えた麻釜温泉公園「ふるさとの湯」と水着で入ることができる「野沢温泉スパリーナ」は熱い外湯が苦手な人に最適だ。ほかにもミニ温泉広場「湯らり」や足湯の「あくと」など、さまざまな種類の温泉を楽しむことができる。
日本3大火祭りの1つ「野沢温泉道祖神祭り」
毎年1月15日に開催される野沢温泉道祖神祭りは日本各地で平安時代から行われている正月のしめ飾りなどを焼く“どんど焼き”の1つ。ブナの木で作られる社殿は高さ10数m、広さ8m四方もある大きなもの。社殿に火をつけようとする側と守ろうとする側の激しい攻防戦の末、社殿が燃え上がると祭りは最高潮に。その壮大な規模は日本3大火祭りの1つに数えられ、国の重要無形民俗文化財にも指定されている。