400年の伝統を持つ保津川下り
古くから保津川の水流を利用して下流の大都市京都・大阪に物資を輸送されており、嵐山の天龍寺や大阪市内の大阪城も保津川を利用して丹波の木材が運搬された。1606年に水路が開かれた後は、丹波地域の米・麦・薪炭なども運搬され、1870年代に鉄道が走るまでは主要流通ルートとして栄えた。その後も保津川渓谷が美しいことから、観光客を乗せる遊船として400年の伝統が今に受けつがれている。
船頭の手漕ぎで自然を満喫する16kmの船旅
亀岡から嵐山まで山間の渓谷16kmに及ぶ保津川下りは、四季折々の美しい自然が満喫できる絶景ルートを、400年受け継がれた技を持つ船頭さんが手漕ぎでゆっくりと川を下る。左右に曲がりくねった保津川には、悠久の流れが刻んだ巨岩や奇岩、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と四季を通じて素晴らしい景色が楽しめる。高低差2mの小鮎の滝や、丹波亀山のお殿様が魚釣りを楽しんだ殿の漁場、カエルにそっくりなカエル岩、舟の引き上げの跡が残る縄跡など見どころもたくさん。川下りは通常90分程度の所要時間だが、増水時には60分程度、水嵩が少ない場合は120分と水量によって左右される。また、嵐山の下流あたりでは水上屋台船が現れ、いか焼きやみたらし団子、お酒やホットコーヒーなどを購入でき、観光客を楽しませてくれる。川下りの到着地点は嵐山の渡月橋近くなので、そのまま嵐山観光が楽しめるのも魅力。予約なしで当日乗船可能。1日7便、冬は4便、年中運行しており冬は暖房船となる。