世界文化遺産の那智大社
那智大社は熊野三山の1つで、社殿並びに境内は世界文化遺産に登録されている。467段におよぶ石段の上に建つ6棟からなる社殿は、那智山中腹の標高約500mに位置し、境内からは国指定名勝の那智の大滝を眺望することもできる。八咫烏(ヤタガラス)が石に姿を変えたといわれる烏石や樹齢850年の大楠もあり、朱塗りの神殿がとても美しい。春には山桜が咲き乱れ、境内の枝垂れ桜も見事だ。また、毎年7月14日には「那智の火祭り」が行われ、滝の神が年に1度滝本の飛瀧神社(那智滝)へ里帰りするとされる。十二体の扇神輿を重さ50kg以上の大松明の火で迎え清める神事が圧巻。
熊野の山塊から流れ落ちる圧巻の那智の滝
那智大社へは、温泉街としても有名な勝浦温泉、もしくは那智駅から車で10~20分。大門坂から約2.5キロ、徒歩1時間で熊野古道を通って那智大社と那智の滝を訪れる散策ルートがおすすめだ。大門坂入口から熊野那智大社へは苔むした石段と杉木立が美しい熊野古道を歩くことができる。徒歩40分程度で那智大社へ到着。大社から徒歩15分で那智滝へ。那智滝はご神体として古くから人々の畏敬を集め、日本三大名滝の一つとして知られる。高さ、水量ともに日本一で落差133mを誇り、熊野の山塊から流れ落ちる姿は圧巻。大晦日にはライトアップも行われる。滝の右手には国天然記念物の那智山原生林が広がり、60余りもの滝がかかっている。