磨かれた技と美しさで競われるさんさ踊り
軽快な笛の音、小気味よく響き渡る和太鼓、カラフルな衣装に身を包み一糸乱れぬ演技で観客を沸かせる。「盛岡さんさ踊り」は、その規模の大きさと華やかさで人々を魅了する東北を代表する祭りだ。大規模祭としての歴史は比較的新しく1978年から始まった。しかし、その起源は古く1780年頃の文献に残されている。南部盛岡城下に現れた鬼がする悪さに困り果て、三ツ石神社の神様に退治を祈願、鬼が退散したことを祝い神社にある三ツ石の周りで踊った伝説が始まりだ。その後、さんさ踊りは各地域で踊られるようになり、それらを集め大規模祭として華やかに行われるようになったのが「盛岡さんさ踊り」である。各地域団体が美しさと技を競い合う華やかな踊りとお囃子のパフォーマンスは壮麗。各チームにより異なる振付や衣装を見るのも楽しみの一つだ。
観るだけでなく体験して醍醐味を味わう
誰もが気軽に参加し踊りを楽しむことができるのが「さんさ踊り」の良いところ。 当日の練習でパレードに参加できる「さんさおへれんせ集団」もあるが、メールでの事前参加申し込みなど準備が必要。ならば、より気軽に参加できる「加わるさんさ」がお薦めだ。事前申し込みなしで練習に参加でき、そのまま踊りを楽しむことができる。経験がなくても伝統さんさ団体の師匠が丁寧に教えてくれるので心配無用だ。祭りは見るだけでなく参加すればもっと楽しい。踊りを通しての土地の人々とのふれあいも大きな魅力だ。