「やませ」が広がる幻想的な森と断崖
三陸復興国立公園の北方に位置する「北山崎」は、約8kmにおよび高さ200mの断崖絶壁が連なる雄大なパノラマビューで訪れる者を圧倒する屈指の景勝地だ。その美しさは“日本一の海岸美”と称され、国内で唯一の日本交通公社全国観光資源評価「自然資源・海岸の部」で特Ａ級の格付けがされている。海岸線に沿って切り立つ断崖上部には、ブナや松の巨木が茂る森になっており、四季折々の野草を楽しみながら自然散策が楽しめる。また、海岸地域には貴重なシロバナシャクナゲが6月から7月に見ごろを迎え、岸壁の風景に清楚な華やぎを与える。5月の下旬から6月にかけて「やませ」と呼ばれる濃霧が発生すると、海面や断崖が雲のような霧で覆われ幻想的な風景と変わる。自然の神秘溢れる北山崎では、ありのままの大自然を満喫して過ごしたい。
海も、森も、まるごと楽しむ様々な企画
海と森の美しい景観を併せ持つ北山崎での楽しみ方は様々だが、まずは自然散策がおすすめだ。日本の「遊歩道百選」にも選ばれる「北山崎自然遊歩道」、高さ200mの絶壁が弧を描く「鵜の巣断崖自然遊歩道」など、北山崎の絶景が堪能できる散策路を歩けば、トレッキングの合間に垣間見える息をのむような海岸風景を楽しむことができる。また、島越港から発着する観光遊覧船「北山崎断崖クルーズ」が運航されており、遊覧船を追いかけるウミネコに餌付けを楽しみながら、北山崎ならではのダイナミックな景勝美を海から眺めることができる。
