歴史ある町並みも、雄大な自然も楽しめる
日本一面積が広い市、高山市。北アルプスの麓である北部エリアは奥飛騨温泉郷を有し、平湯温泉や福地温泉などの秘湯が点在。豪雪地帯でもあり、ウィンタースポーツも盛んだ。南部エリアには、500年余の二本の老桜「荘川桜」で知られる荘川町がある。中でも一番人気のエリアは、江戸時代以来の城下町や商家町の姿が残されている中心市街地。さんまち通り(別項参照)など歴史ある町並みは、飛騨の小京都とも呼ばれている。
早起きをして、高山市民の台所を散策してみよう
高山市でお馴染みの朝の光景といえば、宮川の朝市だ。石川県の輪島朝市、千葉県の勝浦朝市と並ぶ、日本三大朝市のひとつとも言われている。毎日、午前6時30分から12時まで(冬期間は午前8時から12時まで)開催。常時40~50店が出店され、自家栽培の農作物などを販売。冬には餅や味噌、わら細工など飛騨地方の特産物も並べられる。また高山陣屋前でも朝市を開催。広場の中に大小約30のテントが立ち並ぶ。
下二之町は、落ち着いた風情が楽しめる穴場
高山市を代表する古い町並みといえば上三之町だが、その近くにもう一つ重要伝統的建造物群保存地区がある。下二之町大新町は、江戸時代以来の城下町地域と越中街道筋に残る町並み。明治から昭和初期にかけての町家が良好の状態で現存するため、当時商人の町として栄えた面影を感じることができる。観光客で賑わう上三之町とは一味違った、静かで落ち着いた風情が楽しめるのも魅力だ。高山町家の代表格と言われる日下部民藝館とその隣に立つ吉島家は、内部の見学が可能。豪快に組み上げられた梁組みと広い土間が表す空間美は、江戸時代の技法を生かした民家建築の集大成とも言える。