天然記念物「輝石安山岩柱状節理」の絶壁
前加賀海岸国定公園に属し屈指の景勝を誇る「東尋坊」は、大規模な柱状節理の景観で人々を魅了する。1300万年の火山活動で作られ、日本海独特の荒波により削られ地上に現れた奇岩や、巨大な柱が無数に連なるようにそびえ立つ、ダイナミックな景勝美に圧倒される。世界的にも極めて貴重なこの地形は、柱状節理世界三大絶勝のひとつとされている。
「東尋坊」に伝わる僧の伝説
昔、極めて粗暴なふるまいで民を困らせる「東尋坊」という名の僧がいた。ある姫君に恋心を抱き、恋敵の僧と激しくいがみ合うようになった。東尋坊の手の付けられない悪行に我慢ならなくなった僧たちは、東尋坊を断崖に呼び出し、酒で酔わせ海に突き落としたが、東尋坊はその場にいた恋敵を含む他の僧らも道連れにし海に落ちていった。この伝説が東尋坊の名前の由来である。
「東尋坊」をよりアクティブに楽しむ
眼下に広がる雄大な断崖を眺めるだけでなく、岩場に降りて見上げるのも壮観だ。また、観光遊覧船が運航され30分間のクルーズが楽しめる。絶景ポイントを効率よく巡り、海から見る特別な景勝が美しい。周辺地域では、東尋坊の北にある小さな島「雄島」も訪ねたい。「神の国」と呼ばれる無人島で、朱塗りの橋が陸地と島を結び神秘的な風景が広がる。また、米ヶ脇から始まる、「荒磯遊歩道」では、東尋坊を通り約4キロの断崖に沿った絶景ウォーキングが楽しめる。