江戸時代から残る武家屋敷の街並み
400年あまり前の1620年に実施された大規模な都市計画で整備された美しい武家の街並みが残り続けている角館。道幅を広げ、下水を整備し、防火対策を施すなど機能的な整備が施され、武家地、町人地と分けられた。かつて「内町」(うちやまち)と呼ばれた武家屋敷が建ち並ぶ一角は、格の高い武士が住んでいた。当時の面影を忠実に残し、武家町の特性と武家の暮らしを今に伝え続けている。
様々な格式の武家屋敷が残る通り
町のほぼ中央にある火除け広場から北側にある「内町」が、上級・中級武士が住んでいたといわれる武家屋敷一角である。およそ600mの「内町武家屋敷通り」には、江戸時代に建てられたまま保存されている門や塀、家が保存されている。格式が最も高い家柄で最古の屋敷「石黒家」は無休で一般公開されている。他にも3000坪の敷地に堂々と構える「薬医門」が美しい「青柳家」では、代々伝えられる武具や美術品も公開されている。その他、現存する6つの武家屋敷を見学することができ興味深い。
天然記念物の桜が彩る春の武家屋敷通り
武家屋敷通りのもう一つの楽しみは、季節の花や木々が華やかに屋敷を彩る季節である。樹高20mを超えるモミの木、樹齢200年を超えるしだれ桜、さまざまな種類のもみじなど、110種を超える樹種が屋敷群に連なるように植栽されている。国の天然記念物であるしだれ桜を含む桜の季節は見事。日本さくら名所100選に選ばれている桜の名所である。