幕末の思想家、吉田松陰ゆかりの地
吉田松陰の出身地、山口県萩市にある松陰神社は1890年、吉田松陰をまつるために建てられた神社。吉田松陰とは伊藤博文をはじめとした明治維新に活躍する人物を多数育てた教育者。現在の社殿には遺言により、ご神体として吉田松陰が愛用した赤間硯と親族にあてた文書が納められており、学問の神様としての信仰が厚い。境内には2つの世界遺産のほか、歴史館や宝物殿、江戸時代の茶室、花月楼など吉田松陰ゆかりの建物が多い。
現存する2つの世界遺産
吉田松陰の実家である「吉田松陰幽囚ノ旧宅」は、国指定の史跡で木造かわらぶき平屋建て214㎡の広々とした建物。密航計画を企てたことにより謹慎生活を送ることになった3畳半の幽囚室では、読書と著述に専念するとしだいに多くの若者が師事するようになり、私塾「松下村塾」を主宰。いずれも当時の面影を残しており、2015年に「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産へ登録された。
吉田松陰について知る歴史館と宝物殿
吉田松陰歴史館では、吉田松陰の一生を20シーン、70余体のろう人形で再現。説明版と音声ガイド付きで分かりやすく紹介している。松陰神社宝物殿 至誠館は、無料ゾーンと有料展示室に分かれており、無料ゾーンでは吉田松陰の生涯を、有料展示室では遺品類が展示されている。企画展なども開催されており、初心者にも楽しめる内容となっている。