東京都内に広がる自然の宝庫
自然が豊かに広がる秩父多摩甲斐国立公園に指定される御岳山は、都内から日帰りも可能な山として多くのハイカーに人気だ。標高929m、御岳山は古くから霊山と崇められ、山岳信仰が盛んであった。野鳥、昆虫、植物の宝庫と言われ、7月下旬から8月には野草レンゲショウマが一斉に咲き見事な光景を作る。ムササビの生息地でもあり、今なおその豊かな自然が保存されている。
苔と奇岩が作り出す森林の美
御岳山の楽しみはやはりハイキングだ。こどもから年配者まで楽しめる山として、いくつかコースが整備されている。その中でも「ロックガーデン」は、森林、苔、清流、滝、様々な形の奇岩などが、美しい風景を作る人気スポットだ。自然の中に身を置いて、山から自然のエネルギーをもらいリラックスできる。
御岳山山岳信仰の中心地、武蔵御嶽神社
紀元前91年創建と言われる。その後、中世8世紀に関東地方の平和、安定を祈願し蔵王権現を安置し、山岳信仰の霊場として発展していった。参道には推定年齢1000年と言われる天然記念物の「神代のけやき」が長い歴史を語り、神社の赤い社殿が美しく、山頂からの眺めが大変よい。宝物殿には国宝の鎧や重要文化財していの貴重な物品が展示されている。また、犬を祀っているため、愛犬の健康祈願のために訪れる参拝客も多い。周辺には宿泊ができる寺「宿坊」が20軒ほどあり、精進料理（肉類、魚類の使わないもの）がふるまわれる。宿坊での宿泊は、日本ならではの深い経験となるだろう。また神社では、体験修行も受け付けているので滝行、山駆けなど、興味があれば参加可能だ。
