盛岡で受け継がれている伝統工芸が一堂に
古くから栄えた歴史ある城下町盛岡には多くの伝統工芸や産業が継承されている。「盛岡手づくり村」には、この地域に伝わる一級の工芸品や地場産業の商品を集め紹介するとともに、直接販売したり、もの作り体験教室などを実施することで広く盛岡の産業を伝えている。施設でものづくりに携わる人々は、みな一流の職人たち。磨かれた伝統の技を目の前で見て、説明を受けることもできるのは、貴重な体験。
3つのゾーンに分かれて楽しむ盛岡の伝統
盛岡手づくり村は「盛岡地域の地場産業ゾーン」「工房ゾーン」「南部曲り家ゾーン」の3つのゾーンからできている。「盛岡地域の地場産業ゾーン」では地元特産の麺、地酒、漬物やお菓子などの食品類の他、国内外で人気の高まりつつある南部鉄器や漆器、染物、イギリスの宣教師が伝えたというホームスパンなど、4000種類もの製品が展示即売されている。「南部曲り屋ゾーン」は、盛岡地区に伝わる伝統の住居が移築されている。L字型に曲がった間取りが母屋と厩舎を結ぶ作りを特徴とする。古い時代の農業が「馬」を大切にし、共に暮らしたことを語る大切な遺構で、この住居は約200年前のものを移築している。
“見て、触れて、創る”伝統工芸を体験「工房ゾーン」
工房ゾーンでは、一流の職人たちが実際の仕事場として働き、毎日ものづくりを行っている。現在、工房は15軒あり、様々な盛岡の伝統工芸品の制作現場を見ることができる。また、冷麺や、南部せんべい、などの食品をはじめ、陶器、竹細工、染物などの製作体験ができる教室が開かれており大好評だ。