“この世のものではない美しさ”を誇る名勝
太平洋に面してダイナミックな奇岩と海の絶景が続く「三陸復興国立公園」に属する「浄土ヶ浜」は、静けさを湛える入江に巨大な岩山の壁がそびえる神秘的な風景が広がる浜辺である。今から約5200万年前の火山岩によってできた白い岩塊と白い小石によって作られた独特の地形は、今なお太古のままの風景がむき出しとなり見る者を鼓舞する。17世紀の僧、霊鏡竜湖がこの土地を訪れ「さながら、極楽浄土のごとし」と、その美しさを湛えたことから、「浄土ヶ浜」と呼ばれるようになった。白くそびえ立つ岩の頂には、松など常緑樹の群生が緑鮮やかに茂り、青い海の色、白い砂浜の曲線など、柔らかさと荒々しさのコントラストが見事な景勝を作り出している。
海、絶景、美食、浄土ヶ浜に流れる豊かな時間
浄土ヶ浜では、穏やかな入江での海水浴や、絶景を楽しみながらのトレッキングなど、自然を身近に感じられるレジャーがいっぱい。遊覧船も運航され、開放感あふれるクルーズを楽しみながら、天然記念物の「ローソク岩」や「潮吹穴」など、ダイナミックな三陸の景勝を楽しむことができる。夏だけではなく、静かな季節により神秘性を増す浜の風景雪も美しい。雪に覆われ、幽玄に満ちた色のない静かな絶景が見られる冬も魅力的である。「食」も恵まれたこの地域では、新鮮な魚介など、地元でいただく寿司や海鮮料理も絶品。浄土ヶ浜は、”見る””くつろぐ””味わう”のすべてが揃い、訪れる者を魅了する。